晴乃皐の心赴くままに綴る言葉達
カウンター
プロフィール
HN:
晴乃皐
性別:
女性
職業:
自由業
趣味:
読書
メールフォーム
ご意見ご感想などご自由にどうぞ♪
アクセス解析
ブログ内検索
500HITありがとうございます!!
このサイトは晴乃皐の文章作品を掲載しているサイトです。
作品を頭からお読みになりたい場合は、
右のカテゴリーより目次を選んでお進み下さい。
当サイト内の作品はボーイズラブ表現を含みます。
苦手な方、ご理解の無い方の閲覧はお断りいたします。
※ご注意
当サイト内全ての文章の著作権は晴乃皐にございます。
サイトTOPへのリンクは歓迎いたしますが、
当サイト内全ての文章の無断転載、二次配布など固くお断りいたします。
引用される場合は必ず出自明記をお願いいたします。
それでは、ごゆっくりお楽しみ下さいませ
blog start 20060817
このサイトは晴乃皐の文章作品を掲載しているサイトです。
作品を頭からお読みになりたい場合は、
右のカテゴリーより目次を選んでお進み下さい。
当サイト内の作品はボーイズラブ表現を含みます。
苦手な方、ご理解の無い方の閲覧はお断りいたします。
※ご注意
当サイト内全ての文章の著作権は晴乃皐にございます。
サイトTOPへのリンクは歓迎いたしますが、
当サイト内全ての文章の無断転載、二次配布など固くお断りいたします。
引用される場合は必ず出自明記をお願いいたします。
それでは、ごゆっくりお楽しみ下さいませ
blog start 20060817
灯の家は母親と弟の三人暮らしで、父はとうに家を出ていた。
その理由を、灯は母に尋ねた事がある。
母は悲しそうに笑うと答えなかった。
母に言わせると灯の弟は父によく似ているらしい。
「一緒に暮らした事はほとんど無いのに、どうしてここまで似るものかしらね」
灯は母がよくそう洩らしていたのを覚えている。
灯は弟の事が嫌いだった。
幼い頃はよく一緒に遊んだりもしたが、歳を経る毎に弟の横暴さ、我儘が鼻に付き、しばし同じ家で暮らす事に限界を感じつつあった。
弟は兄である灯に対し、兄らしい庇護を要求する。
何かにつけて兄を頼るようなそぶりを見せる。
しかし灯の言い分に耳を傾ける事は無く、父のいない家庭での兄の立場として、何か意見でもしようものなら癇癪を起こし、周りに当り散らす事もしばしばだった。
母は極度の依存体質で、父が出て行った後、灯の存在に頼りっぱなしのところがあった。
灯はそんな家族に息苦しさを感じ、この休暇にひとり叔父の家を訪ねる事を決めたのだった。
灯には、ひとりで考え、整理する時間が必要だった。
PR