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晴乃皐の心赴くままに綴る言葉達
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blog start 20060817



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俺は一人、その場に残されたまま、呆然と手元の紙カップを見詰めていた。

――何ショック受けてんだ?俺…

何がショックだったのか、俺には分からなかった。
だけど、何かが俺にショックを与えているのは確かで、ショックを受けている自分自身にも更にショックを受けていた。

俺は午後の講義に出る気を無くして、ふらふらと大学を後にした。

 

街は間近に迫ったクリスマス一色に彩られ、きらびやかなイルミネーションが無数に瞬いている。
通りを歩く人々もどこか浮き足立って、俺は何処か知らない国に迷い込んだような浮遊感に襲われていた。
赤や緑のリボンで飾り付けられたショーウインドウの前を、覚束ない足取りで歩く。

ふと空を見上げると、厚く垂れ込めた雲間から、白い粉がチラチラ舞落ち始めていた。

「雪だ」

俺は粉雪舞う空を見上げながら、世界中で自分がまるで一人ぼっちになってしまったような錯覚に襲われていた。

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