晴乃皐の心赴くままに綴る言葉達
カウンター
プロフィール
HN:
晴乃皐
性別:
女性
職業:
自由業
趣味:
読書
メールフォーム
ご意見ご感想などご自由にどうぞ♪
アクセス解析
ブログ内検索
500HITありがとうございます!!
このサイトは晴乃皐の文章作品を掲載しているサイトです。
作品を頭からお読みになりたい場合は、
右のカテゴリーより目次を選んでお進み下さい。
当サイト内の作品はボーイズラブ表現を含みます。
苦手な方、ご理解の無い方の閲覧はお断りいたします。
※ご注意
当サイト内全ての文章の著作権は晴乃皐にございます。
サイトTOPへのリンクは歓迎いたしますが、
当サイト内全ての文章の無断転載、二次配布など固くお断りいたします。
引用される場合は必ず出自明記をお願いいたします。
それでは、ごゆっくりお楽しみ下さいませ
blog start 20060817
このサイトは晴乃皐の文章作品を掲載しているサイトです。
作品を頭からお読みになりたい場合は、
右のカテゴリーより目次を選んでお進み下さい。
当サイト内の作品はボーイズラブ表現を含みます。
苦手な方、ご理解の無い方の閲覧はお断りいたします。
※ご注意
当サイト内全ての文章の著作権は晴乃皐にございます。
サイトTOPへのリンクは歓迎いたしますが、
当サイト内全ての文章の無断転載、二次配布など固くお断りいたします。
引用される場合は必ず出自明記をお願いいたします。
それでは、ごゆっくりお楽しみ下さいませ
blog start 20060817
見ているだけで心が清々しくなるそんな光景に目を細めていると、台所から物音がした。
流しの前にある小さな窓から中を覗くと、貫が朝食の支度をしている。
「おはよう、貫さん」
「おはよう、早いな」
貫は眠そうな目を瞬かせながら青菜を刻んでいた。
「まだ寝ていても良かったのに。いつもはまだ寝ている時間なんでしょう?」
窓越しに、灯は苦笑しながら言う。
「折角可愛い甥っ子が来ているんだ。家主がいつまでも寝ているわけにもいかないだろう」
貫は嬉しそうに笑うと、朝食の支度を続ける。
「今日も森へ行くのか?」
朝食を終え、お茶をすすりながら、貫は灯に訊ねた。
「うん、そのつもり」
「そう」
貫は何か言いたげな視線を向けていたが、ひとつ息を吐くと微笑んだ。
「あまり崖には近づくなよ、危ないから」
灯には、貫が自分の身を案じてくれているのが痛いほど分かった。
それでも貫は灯の意思を尊重し、黙って見守っていてくれる。
今は灯のしたいようにさせるのが一番良いと思ってくれているのだ。
「うん、気をつけるよ。ありがとう、貫さん」
灯には貫の気持ちがとても嬉しかった。
幼い頃から、叔父は常に灯の一番の理解者だった。
遠く離れていても、常にお互いを気に掛け、会えばちょっとした表情の変化で相手の心情を理解する事ができた。
常に一緒に暮らしている家族ですらすれ違ってばかりいる。それなのに、年に数回しか会わない叔父とは不思議な位気持ちが通じ合うのだ。
灯は、貫との関係に、不思議な縁を感じずにはいられなかった。
PR