晴乃皐の心赴くままに綴る言葉達
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晴乃皐
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読書
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blog start 20060817
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blog start 20060817
「君は、誰?」
あどけない様子で首を傾げながら、青年は灯の方へ近付いて来る。
肩ほどの髪を風になびかせた青年は、驚くほど美しかった。
柔らかい笑顔で灯を見詰め、通用門を開くと手招きをした。
「ちょうどお茶の時間なんだけれど、よかったら一緒にどう?」
勝手に屋敷を覗き込んでいた後ろめたさから全く動けずにいた灯の手をそっと引き、露台へ続く庭へ灯を招き入れる。
「あの、僕は…」
「ひとりで退屈していたところだったんだ。時間があったら話し相手になってくれないかな」
青年はふわりとまるで音が聞こえてきそうに微笑むと、灯の手を引き露台へと導く。
青年に手を引かれながら、灯は彼の様子をじっと眺めていた。
何か不思議な感覚を呼び起こす青年である。
彼に纏わり付く空気が日常と一線を引いているような、はっきりしているのに薄い紗が掛かっているような、まるで夢の中にいるような浮遊感を灯は感じていた。
握られた手は石の表面のように冷たかったが、不快感はなく、むしろずっと握っていたい滑らかさと心地よさが灯を魅了する。
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