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晴乃皐の心赴くままに綴る言葉達
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blog start 20060817



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「自己紹介がまだだった、僕は徇と言います。君は?」

「灯です」

「あかり、良い名だね」

 徇は噛み締めるように言い、カップを口に運ぶ。その口元は先ほどからずっと微笑んだままだ。

「徇さんは、ひとりでここに住んでいるんですか?」

 灯もカップに口を付けながら先ほどからずっと気になっていた事を尋ねた。

「うん、色々あるんだ」

 優しいながらもそれ以上の詮索を許さない口調で徇は答えを濁す。灯はそれ以上質問するのを諦め、水平線に目をやった。すると、自分の横顔をじっと見詰める徇の視線を頬に感じ、顔を戻すと徇は灯が見ていた水平線を見詰めている。不思議に思い、また水平線に目をやると、やはりこちらを見詰める視線を頬に感じた。

 灯は目線を戻さず、しばらく黙って水平線を見詰めていた。

 

「灯はどうしてここへ来たの?」

 

 唐突に声を掛けられ、ただぼうっと海を見詰めていた灯は驚いて徇の顔を見やる。

「え…?」

「君はこの地元の人ではない、そうでしょう?」

「え、ええ」

 返事を返す灯がふと気付くと、辺りは夕闇に包まれつつあった。一体いつの間にそんな時間が経ってしまったのか、灯は思わず辺りを見回す。

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